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新型コロナウイルス以前と比べ、転職先を選ぶ基準が変化した人は全体の42.9%


5月25日の緊急事態宣言解除から5ヶ月が経ち、社会や経済が目まぐるしい勢いで動く中、企業側の働き方も大きく変わり、対応に追われている人事担当者も多いのではないでしょうか。

これまではフォーカスされていなかった「リモートワーク」「在宅勤務」「WEB会議」などが、今では当たり前のように使われる社会になりました。

 

このように企業が大きく変化する中、求職者の動き方も大きく変わってきていることをご存じでしょうか。
これまでは、「キャリアアップ」や「職場環境」「勤務地」という観点で転職活動を実施する求職者が多く見受けられましたが、この9月調べにおいて、下記の通りとなりました。
※以下、ワークポート調べ https://www.workport.co.jp/

第1位:「仕事内容」
第2位:「給与」
第3位:「働き方(勤務形態)」

新型コロナウイルス感染拡大前と比較し、この転職軸の優先度が変化しているかどうか調査をしたところ、「はい」と回答した方が42.9%「いいえ」とした回答した人が35.9%「わからない」と回答した人が21.2%という結果になりました。

このような結果になったのも、新型コロナウイルスの煽りを受け、業績が不安定になった企業や働き方が大きく変化したことが起因しています。

 

現在の仕事や働き方に満足しているかどうか調査をしたところ、
「あまり満足していない」と回答した方が最も多く46.3%
次いで「不満だ」と回答した人が28.6%
合わせて74.9%の人が今の仕事に不満を感じていることが分かりました。

その理由として、
「対面での仕事が主なため仕事のしづらさを感じる」という声や
「受注が少なく残業ができないため給料が少ない」
「仕事量が減り給与が減った。人員削減が行われハラハラしている」など、
業績悪化に伴う給与カットなどの不安・不満を持つ人が目立ちます。

一方で「満足している」と回答した人が22.6%
「とても満足している」と回答した人は2.5%と、
以前よりもワークライフバランスを叶えられた人や「無駄な通勤時間や余計なストレスが減った」と回答している人が多く、働き方の変化を前向きに捉えている人が目立ちます。

 

このことから、新型コロナウイルスの感染拡大がきっかけで、仕事観に変化を感じた人は68%にも上りました。
「オフィスに行く必要が無く、これまで多くの無駄があったことに気づいた」
「在宅勤務できる仕事が選択肢の一つになった」
「実家の隣県で仕事に就くため転職活動を開始した」
など、場所に捉われない働き方を視野に入れるようになった人が多いことが分かりました。
中でも、「都心部に職場がある必要性に疑問を覚えた」という声もあり、この点に関しては、総合人材サービス大手のパソナグループが、8月31日に本社機能を東京から兵庫県淡路島に移転すると発表し、話題を呼んでいます。

 

では、多くの人が出社しなくても良いと思っているのかを調べると、そうではない結果が出ています。
自由に働き方が選べるとしたらどのような働き方を選ぶかというと、

「完全リモートで働きたい」を選んだ人が10.6%であることに対し、
「リモートワークと出社の組み合わせ」を選んだ人が79%を占めています。

この結果から、これからの企業は、これまでの働き方と新しい働き方の良さを融合させた環境を整えていく柔軟性が求められると考えられます。

 

以上のことから、働く人々の価値観が大きく変化している中で、これから採用活動をしようと考える企業は注意しなければならないでしょう。

これまでは上述の通り、
「入社何年後にどのような役職についているのか」
「入社5年後にはどれほどの年収になっているのか」などの“キャリアアップ“
「風通しは良いのか」「一緒に働く人はどんな人たちなのか」などの”職場環境“
「転勤がなく、その場で長く働けるのか」などの”勤務地“
という基準で次の転職を考えて動いていたため、企業側もそこに合わせた情報提供を心掛けていたと思われます。

しかし今後は、「仕事内容」「給与」「働き方」に合わせた求職者への情報提供が求められていくのです。

≪一例≫
「仕事内容」…業務の流れ・進め方/社内外で関わる人/お取引先の業界群、など
「給与」…月給/新型コロナウイルスの影響による変化
「働き方」…同様の有事が今後も想定されたときにできる働き方/その際の手当、など

全てを求人広告で伝えることは非常に難しいため、採用を検討する企業はどのような人を採用したいのか、またその人はどんなパーソナリティを持っているのかにより、伝える内容が変わってきます。

 

「企業が伝えたい情報」も非常に重要ですが、「採用ターゲットが求めている情報」を伝えることが採用決定までの近道になるため、このタイミングで採用計画を立てられる際は、ぜひ検討してはいかがでしょうか。

 

出典:株式会社ワークポート  2020101日プレスリリース
「<働くみんなのホンネ調査> 「新型コロナによる仕事観の変化」について調査を実施  約75%が新型コロナ感染拡大以前よりも仕事・働き方の満足度低下  68%が仕事観にも変化 通勤時間は無駄と約90%はリモートワーク希望」
https://www.workport.co.jp/corporate/news/detail/736.html

 

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